歴代理事長のメッセージ
Message
歴代理事長のメッセージ
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2011年 第6代
青野博志
Messages
1. 基本方針に掲げた想いについて
理事長の基本方針がその年の静岡青年会議所運動・活動の礎となります。基本方針を通して歴代理事長の静岡青年会議所およびこのまちに対する想いを伺います。
「利他の心」や「おもいやりの心」に重点を置きました。
組織においても全ては「個」から始まるので、組織の変革にはまず「個」の意識、根幹の強さや想いの深さが変わることが大事です。そしてその一念の変革を仕事や企業、まちづくりに派生させていくべきだと思います。日本人が世界でも秀でていると言われていた「自己犠牲」「思いやり」「おもてなし」の精神が自由経済の中で薄れ、「個人主義」が目立ち、昔からの日本人の美徳がなくなりつつあったので、誰かのために何かができる日本人であって欲しいという願いも込めました。ただ、2011年は3月に震災が発生したので、所信と運営とでは乖離が生じてしまいましたが、「誰かのため」という心が災害支援、ボランティアにも結果的に繋がりました。
2. 特に印象に残っている出来事や成果について
挑戦や困難は後世に伝えるべき貴重な教訓であり、成功体験は、前進するための原動力となります。当時直面された課題やそれに対する対処、達成されたことや成果について、詳しく伺います。
まずは3月の震災を受け、「青年会議所活動をやっている場合ではないではないか」という声も多く挙がりましたし、4月までは自粛ムードでした。未来学園では被災した釜石市の子ども達を静岡に招待し、ホストファミリーも30名集めるなど、事業内容も震災の影響を受けました。
また、2011年は2007年に続き「とうかい号」の主管の年だったので、震災の発生を差し引いても大変な年でした。ただ、大変ではありますが事業としては魅力的ですし成長できるので、事務局長と本部長を中心に多くの人を巻き込みたいという想いはありました。
組織運営を疑似体験できるのが青年会議所の魅力の一つです。会社の従業員と違い、お金という対価を払わずに各企業の社長を統率しなければならない中で、組織のマネジメントや会議の進め方など、自社に還元できる学びも多いので、JCの活動はまちづくりだけではなく、トレーニングにもなるという意味合いを示すため、2011年は研修委員会を設けました。研修委員長が人の言葉や格言を一年間毎日会員に発信し続けたのが印象的でした。
3. 現在静岡市が抱える課題と、静岡JCが果たすべき役割について
現在の静岡市は人口減少を始めとし、多くの課題を抱えております。歴代理事長がお考えになる課題と、その課題について静岡青年会議所がどう向き合い、このまちの発展に寄与し続けられるかを伺います。
常に課題意識をもって動くといいと思います。マクロを見てから問題に対処しないと大きな道筋は見えてこないですし、5年後なのか、10年後なのか、50年後なのか、こうなっていくであろうという先の推測を立てるべきです。それは仕事にも通じると思います。
また、何にでも臆さずチャレンジして欲しいと思います。青年会議所は会社と違い失敗してもいい組織ですし、やってみてダメだったら翌年に変えられるのが単年度制の利点です。事業は怪我なく、全部無事に終われば成功ですし、寧ろその事業に至るまでの悩む過程が重要です。10周年で作ったFirst Visionの「先進100万人都市」にも実情はまだ程遠いですが、そういう考えのもと活動していることが関係諸団体や行政に伝わっていくことが1番いいと思います。