歴代理事長のメッセージ
Message
歴代理事長のメッセージ
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2013年 第8代
藤田尚徳
Messages
1. 基本方針に掲げた想いについて
理事長の基本方針がその年の静岡青年会議所運動・活動の礎となります。基本方針を通して歴代理事長の静岡青年会議所およびこのまちに対する想いを伺います。
「和の精神」というフレーズを用い、静岡から「日本を再生する」という意志を込めました。「和」には日本の「和」や、人とのつながりとして足し算の「和」という意味が含まれています。まずは日本経済の課題として国内で留まるのではなくアジアに目を向けるべきだと思いました。勿論、欧米も大事ですが、まずはアジアの中での自分たちの立ち位置を把握し、経済人としてアジアで勝ち切っていこうという想いによるものです。また、当時は静岡空港が出来て数年だったこともあり、静岡空港を拠点に一番近い国という事で韓国の仁川との再度の姉妹締結にも結び付けました。
「利他の心」や「おもいやりの心」に重点を置きました。
組織においても全ては「個」から始まるので、組織の変革にはまず「個」の意識、根幹の強さや想いの深さが変わることが大事です。そしてその一念の変革を仕事や企業、まちづくりに派生させていくべきだと思います。日本人が世界でも秀でていると言われていた「自己犠牲」「思いやり」「おもてなし」の精神が自由経済の中で薄れ、「個人主義」が目立ち、昔からの日本人の美徳がなくなりつつあったので、誰かのために何かができる日本人であって欲しいという願いも込めました。ただ、2011年は3月に震災が発生したので、所信と運営とでは乖離が生じてしまいましたが、「誰かのため」という心が災害支援、ボランティアにも結果的に繋がりました。
2. 特に印象に残っている出来事や成果について
挑戦や困難は後世に伝えるべき貴重な教訓であり、成功体験は、前進するための原動力となります。当時直面された課題やそれに対する対処、達成されたことや成果について、詳しく伺います。
客観的に盛れば仁川JCとの姉妹締結が目立つ一年だったと思います。静岡空港から行ける一番近い海外の都市として仁川を選びましたが、合併時にすべての姉妹締結を白紙にした中で、旧清水JCと結んでいた仁川JCとの姉妹締結を真っ先に復活させることに賛否多くの意見があり大変でした。ただ、その年のメインは仁川だけではなく、拡大活動、未来学園、キャップアート、「JC魂」継承例会、すべての事業・例会がメインという気持ちでした。いずれにしても「国際化」や「和」にフォーカスして、例えば未来学園では、静岡の中で輝きを放ちつつ、アジアでも活躍している企業を子ども達に紹介し、静岡にもこんなに素晴らしい会社があるという想い、誇りを育みました。根本的な「和の精神」に触れるため、屋久杉を見に行く未来学園も行い、FDAを貸し切って48名の子どもを連れて屋久島に行きました。2007年の第2代の杉山歴代の時に行った未来学園での「富士登山」の事業に参加し、こんなに大きなことができるんだという感銘を受けたので、それに匹敵する様な大きな事業をやりたかったのもあります。予算から企画段階から当日の安全面の確保に至るまで大変でしたが、「和の精神」の醸成の一つのゴールとなった事業でした。
3. 現在静岡市が抱える課題と、静岡JCが果たすべき役割について
現在の静岡市は人口減少を始めとし、多くの課題を抱えております。歴代理事長がお考えになる課題と、その課題について静岡青年会議所がどう向き合い、このまちの発展に寄与し続けられるかを伺います。
真面目に地域の事を考えていて、一年ごとにメンバーを変えることで得られる瞬発力を活かしながら毎年活動している行動力のある団体はJCしかいないと思います。また、戦後の復興の頃に東京JCが立ち上がった歴史背景があるように、有事の際には真っ先に駆け付ける瞬発力と、マイナスになった状況を0に戻す動員力、そしてノウハウを持っているのもJCしかいないと思います。
40歳というゴールがあるからこそ、このまちをより良くしようという熱い気持ちを絶やすことなく、代わる代わる様々な角度から石を投げ続けられることがJCの強みだと思います。40歳で終わってしまうので、機会を逃さずどんどん挑戦していって貰いたいと思います。